ロルフ氏の思考の道具その38はこちらです。
①「知識の錯覚」と呼ばれる現象とは?
②自分の意見は、周りの影響のもとにできている
③「反論の余地のないもの」には注意する
④自分の頭で考え、自分の言葉で話そう
それでは各項目を見て行きます。
①「知識の錯覚」と呼ばれる現象とは?
私たちは、何かについて説明を求められるまで、その何かについて「比較的多くのことを知っている」と思い込んでいる。そしてきちんと説明しようとして初めて、自分たちの知識が不完全なことに気づくのだ。
②自分の意見は、周りの影響のもとにできている
私たちの意見は洋服と同じようなもので、そのときの流行りのものをただ身にまとっているだけだ。もっと正確にいえば、自分が属する社会集団が着ているものをまねして身にまとっているだけなのである。
個別のテーマに対してだけ「グループの意見」があるのではなく、「グループの意見」自体がひとつの世界観を形成している場合、「グループの意見」は「イデオロギー」と名前を変える。イデオロギーであることを示す危険信号は三つある。あらゆる事象に対する説明が用意されていること、反論の余地がないこと、そして不明瞭であることだ。
③「反論の余地のないもの」には注意する
実際には、「反論の余地のない論理」というのは、鉄壁な論理からはほど遠く、弱点を突くのは実にたやすい。もしあなたが、何かの競技に心酔している人に出会ったら、「あなたの世界観を手放さざるをえないのは、どんな出来事に遭遇したときですか?」と尋ねてみよう。できるだけ批判の余地を与えないように、イデオロギーとはたいてい不明瞭なものだ。
④自分の頭で考え、自分の言葉で話そう
考えなしに自分の周りの人々の物言いや表現を取り入れるのではなく、自分自身の言葉を見つけたほうがいい。また、あなたの意見に対する「反論」を意識的に探して、あなた自身の論理の確実性を確かめるようにしよう。
自分が発する言葉や考え方は、周りの影響から来ているものであることを意識して、物言いなどについては、自分のものにしてから使うようにしたいと思いました。