子曰はく、其(そ)の鬼(き)に非(あら)ずして而(しか)して之(これ)を祭(まつ)るは諂(へつら)ふなり。義(ぎ)を見(み)て為(な)さざるは勇(ゆう)なきなり。
(訳)己(おのれ)の祭るべき鬼神(かみ)でもないのに、これを祭るのは鬼神に諂(へつら)うのである。鬼神は礼に外(はず)れた祭を受けないからいかに媚(こ)び諂(へつら)って幸福を求めようとしても決して得られるものではない。こんなことはすべきことではない。道理の上から考えて当然なすべきことであるのに進んでしないのは、勇気がないのである。道理の上から考えて当然なすべき事ならば、必ず進んですべきものである。
著者の解説では、人は人道上当然なすべき事に力を用いて、鬼神のような人の力では測り知らないものに迷ってはならない。と書かれていました。
鬼とは「人の死後、神として祭られること」なのだそうです。自分がするべきことに集中し、正しくないものには従わないようにしようと思いました。