伯牛(はくぎゅう)疾(やまひ)あり。子(し)之(これ)を問(と)ふ。牖(まど)より其(そ)の手(て)を執(と)りて曰(い)はく、「之(これ)を亡(ぼう)せん。命(めい)なるかな。斯(こ)の人(ひと)にして斯(こ)の疾(やまひ)あること。斯(こ)の人(ひと)にして斯(こ)の疾(やまひ)あること。」
(訳)伯牛(はくぎゅう)が病気になった時、孔子が見舞いに行った。その家(うち)の牖(まど)から伯牛の手を執(と)って、「最早(もはや)命はなかろう。誠に天命である。このような人がこのような病気になるとは。このような人がこのような病気になるとは。」と、繰(く)り返(かえ)して嘆息(たんそく)された。
著者の解説では、伯牛(はくぎゅう)の家(うち)では、孔子が見舞いに来た時、孔子を尊んで君が見舞いに来た時の礼を用いたので、孔子はこれを受けることをさけて、室の中に入らないで牖(まど)から伯牛の手を執(と)って永訣(えいけつ)したのである。と書かれていました。
どんなに善行を積み人徳の優れた人であっても、命の理不尽さは避けられないものだと分かりました。
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