アキヒロ号のブログ
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本の紹介

公冶長第五(3)

子貢(しこう)(と)うて曰(い)はく、「賜(し)は何如(いかん)。」子曰はく、「女(なんぢ)は器(き)なり。」曰はく、「何(なん)の器(き)ぞや。」曰はく、「瑚璉(これん)なり。」

(訳)子貢(しこう)が問うて曰(い)うには、「賜(し)はいかなる人物でございますか。」孔子「汝(なんじ)の材(ざい)は用に適するものであるから、器物(きぶつ)である。」子貢「しからばいかなる器物でございますか。」孔子「瑚璉(これん)だ。」

著者の解説では、朱子(しゅし)の言葉を引用して「子貢(しこう)は孔子が子賤(しせん)は君子だと評したので、己(おのれ)のことを質問したから、孔子がこのように告げたのである。しからば子貢はまだ『君子は器(き)ならず』というところに到達していないけれども、器(うつわ)の中の貴いものであろうか」と言っている。と書かれていました。

(し)とは子貢の名で、瑚璉(これん)とは器物の中の貴重で華美なものです。たとえ能力が高くても、貴重な器のようにその能力が特定の働きに限定されるのであれば、君子であるとは言えないのだと分かりました。

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