ロルフ氏の思考の道具その14はこちら。
①車を「所有」する喜びと、車を「運転」する喜び
②モノの喜びはどんどん小さくなってしまう
③郊外の邸宅を手に入れたら、どれくらいうれしいか?
④「モノ」の喜びは消えるが、「経験」の喜びは残る
⑤一緒にいて喜びを感じる人を「結婚相手」にする
それでは各項目を細かく見ていきましょう。
①車を「所有」する喜びと、車を「運転」する喜び
心理学者が、車を所有している人たちに、持っている車の価格と答えを比較する研究を行なった。すると、「車が高級であればあるほど、所有者の喜びも大きい」という結果が出た。次に、その車を運転したとき、運転中にあなたはどれくらい喜びを感じていただろうか?と尋ねた。この質問に対しては、車の価格と答えに、まったく相関関係は認められなかった。
②モノの喜びはどんどん小さくなってしまう
最初の質問では、私たちは「車そのもののこと」を考えるが、二番目の質問では、「車以外のいろいろなこと」が頭に浮かんでくるからだ。大きな買い物をした場合の実質的な満足度は、結果的にマイナスになってしまうのだ。
③郊外の邸宅を手に入れたら、どれくらいうれしいか?
「ヨットを所有していて一番嬉しかったのは、買った日と手放した日だった」と彼は言った。よい人生を手にしたければ、モノを買うときには控えめにしたほうがいいのだ。
④「モノ」の喜びは消えるが、「経験」の喜びは残る
すばらしい何かを経験すると、その喜びは、頭の中にも心の中にもとどまりつづける。覚えておいたほうがいいのは、「仕事も経験のひとつ」だということ。たとえ大金は稼げても、喜びをもたらさない仕事に就くのは馬鹿げている。
⑤一緒にいて喜びを感じる人を「結婚相手」にする
「結婚生活」においても大事なのはやはり、その生活を通してよい経験が得られるかどうかだ。経験で得られる喜びは、ずっと心に残りつづける。
私が買った高級品で言うと、ギブソンのギターです。20万円から30万円くらいしました。しかし、高級なギターを買ったからといって、自分の腕が上がり、聞き惚れる曲を奏ることはできません。結局練習して上手にならなければ、高級なギターを買っても意味がありませんでした。