アキヒロ号のブログ
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本の紹介

雍也第六(9)

子曰はく、賢(けん)なるかな回(かい)や。一箪(いったん)の食(し)、一瓢(いっぴょう)の飲(いん)、陋巷(ろうこう)に在(あ)り。人(ひと)は其(そ)の憂(うれ)ひに堪(た)へず。回(かい)や其(そ)の楽(たの)しみを改(あらた)めず。賢(けん)なるかな回(かい)や。

(訳)回は誠に賢い男だ。彼の食う物は竹器(ちくき)一杯(いっぱい)だけであり、飲む物は瓢(ひさご)に一杯だけであり、住む所は狭(せま)い露路の小屋である。こんな生活をしておれば、他人は貧(ひん)の憂(うれ)いに堪(た)え難(がた)いけれども、回は心が安泰(あんたい)で、こんな生活をしていても少しもその胸中の真楽(しんらく)を変えることはない。その修養の積んでいることはとうてい他人の及ぶ所でない。回は誠に賢い男だ。

著者の解説では、貧富(ひんぷ)によってその楽しみを改めない所が、「賢なるかな回や」と称美される所以(ゆえん)である。と書かれていました。

貧しくてもその状況を楽しみ、心穏やかで落ち着いている状態でいられるようにしたいものだと思いました。

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