アキヒロ号のブログ
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本の紹介

公冶長第五(12)

子貢(しこう)(い)はく、夫子(ふうし)の文章(ぶんしょう)は得(え)て聞(き)くべし。夫子(ふうし)の性(せい)と天道(てんどう)とを言(い)ふは得(え)て聞(き)くべからず。

(訳)先生の内心の御徳(おんとく)の言語(げんご)容貌(ようぼう)にあらわれた所は学徒の共に聞くを得る所であるけれども、性(せい)と天道(てんどう)とについては意味が深遠(しんえん)でにわかに学徒に語ることができないため、先生はこれを話されることが稀(まれ)であるから、頭もよく学問の進んだ者でなければ、聞くことはできないのである。

著者の解説では、この章によって、孔子はまだその地位に達せぬ者に高尚(こうしょう)なことを話して聞かせなかったことがわかる。と書かれていました。

文章(ぶんしょう)とは、道徳や秩序で人の言動が立派になったり、国家社会の秩序が保たれて美しい世の中になるもののことで、性(せい)とは、生まれながらにして備わっている性質や本質、個人の特性のことです。天道(てんどう)とは、人の運命や道徳的な判断に影響を与えるもののことです。論語の実践の教えでは、人の徳や国家の制度や規範については語られますが、ひとの生まれつきや宇宙の道理法則については、なかなか語られないことが分かりました。

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