ロルフ氏の思考の道具その44はこちらです。
①「専門知識」が増えるほど、「一般教養」は減るのか?
②石器時代は「多才」でなければ生きられなかった
③「他人のレース」で勝とうとしなくていい
それでは各項目を見て行きます。
①「専門知識」が増えるほど、「一般教養」は減るのか?
専門分野の知識が増えれば増えるほど、一般的な知識のためのスペースは少なくなるはずだ。「専門知識」がゆるやかに増加する一方で、「知らない知識」は爆発的に増加している。私たちが生きていくには「その他の専門知識」を持つ多くの人に頼らざるをえないし、その人たちの仕事もまた、「別の専門知識」を持つ人たちとの連携なしには成り立たない。
②石器時代は「多才」でなければ生きられなかった
状況が変わったのは、一万年ほど前に人間が「定住」を始めてからだ。突然、役割の細分化が始まった。私たちは特定分野の知識しか持たないことに、いまでも居心地の悪さを感じてしまう。好むと好まざるとにかかわらず、現代に生きる私たちはなんらかの「スペシャリスト」だが、特定の知識しか持たない自分が、立場の弱い不完全な人間に思えて後ろめたさを感じてしまう。
③「他人のレース」で勝とうとしなくていい
職業上の成功を手にするにも社会の豊さを実現するにも、「専門性」は欠かせなくなっている。各分野での競争は熾烈だが、専門分野の数は無数にある。「他人のレースで勝とうとするのではなく、自分のレースを見つけ出せばいいだけだ」。自分のレースを見つけてその勝者になるために必要なポイントを挙げておこう。
- 自分にできることをただ漫然とするのではなく、自分のできることの中で何に焦点を絞るかを考えるようにしよう。
- あなたがまだ第一人者になれていない場合は、あなたの専門分野をさらに深く追求する必要がある。あなた独自のレースを世間に知らしめ、そのレースの勝者になろう。
- 仕事のチャンスを広げようと、できるだけたくさんの知識を詰め込もうとするのはもうやめよう。
自分のレースに勝つのすら難しそうだと思うけれど、さまざまなことに手を出すよりはよいとは思いました。