曾子(そうし)曰(い)はく、以(もっ)て六尺(りくせき)の孤(こ)を託(たく)すべく、以(もっ)て百里(ひゃくり)の命(めい)を寄(よ)すべく、大節(たいせつ)に臨(のぞ)んで奪(うば)ふべからず。君子(くんし)人(じん)か。君子(くんし)人(じん)なり。
(訳)今ここに人があって、その才能は諸臣中から択(えら)ばれて幼少の君を託(たく)されて能(よ)くこれを補佐(ほさ)し、国家の政(まつりごと)を摂(せっ)して下民(かみん)に命令するに足り、その節操は己(おのれ)の生死に関する大事変に臨(のぞ)んでも奪(うば)われることなく君国のために身を捧(ささ)げるならば、君子というべき人であろうか。これこそ全(まった)くの君子というべき人である。
著者の解説では、この章は君子というべき人の才能と節操(せっそう)とを述べたのである。と書かれていました。
君子が単に知識があるだけでなく、重大な責任や困難な状況でも、その人格と信念を保ち続ける人物であることが分かりました。


