2026年12月、日本時間の昼間でもリアルタイム取引が可能に

2026年12月6日、米国株式市場の取引時間が23時間に延長されます。
この変化は、単なる「取引時間の拡大」にとどまらず、米国株市場の構造そのものに変化をもたらす可能性があります。
市場構造への影響
日米市場間の連動性が強まる
米国株23時間取引開始後は、日本時間の日中で米国株の株価が動くので、日本市場の株価動向は、寄り付きだけでなく日中取引時間帯を通じて米国株の値動きに影響を受ける場面が増え、日米市場間の連動性が強まりやすくなるとみられます。
例えば、これまでも米国株の値動きを受けて価格が動くことの多かった銘柄やセクター(輸出の多い自動車メーカーや半導体関連企業など)などの値動きが活発になり、取引機会が増える可能性があります。
世界的なマネー集中の加速
ナスダックは取引時間を23時間に延長することにより、通常の時間内には取引できない米国外の投資家にも機会が拡大し、米国市場が海外証券市場と競争できるようになると主張しています。
外国投資家による米国株の時価総額は17兆ドルに達し、アジア・ヨーロッパの投資家は夜更かしすることなく取引できるようになります。
ロンドン証券取引所(LSE)も、2027年上半期に「LSE 24」と呼ばれる独立した夜間取引市場を開設する計画です。
取引時間はロンドン時間の午後5時から翌朝までで、24時間市場競争に参入します。
期待されるメリット
ニュースへの迅速な対応
24時間取引への移行を支持する側は、これによって特に米国外の個人投資家や機関投資家が米国の取引時間外に発生するニュースに迅速に対応できるようになると主張しています。
夜間の決算発表やニュースを即座に対応できるメリットがあります。
懸念されるリスク
流動性の低下
市場構造の専門家や大手銀行幹部は、夜間流動性の低下が取引の質に影響を与え、価格設定の精度を低下させる可能性があると警告し、需要の有無にも疑問を呈しています。
ブラックロック幹部は今年の白書で、夜間時間帯は通常の取引時間より流動性が低く、これによるビッド・アスク・スプレッド(買い気配値と売り気配値の価格差)の拡大、ボラティリティー(価格変動)の拡大、取引コストの増加が生じ得ると指摘しました。
23時間取引には明確な副作用があります。
SPYDへの影響
23時間取引の導入自体は、SPYDの直接的な値上がり要因にはなりません。
しかし、取引のしやすさの向上や個人投資家のアクセス向上により、間接的にSPYDへの資金流入が加速する可能性はあります。
投資家は、23時間取引のメリット・デメリットを理解した上で、SPYDの本質的な価値(配当利回り、構成銘柄の業績、金利環境など)に注目して投資判断を行うべきです。

